アシナガバチ、緑の指

冬将軍が、忘れ物を取りに帰って来たのかと思えるような、昨日の寒々しいこと。

しかし、本日はすこぶる晴天。

暖かい春の日差しが、ゆったりと眠気を誘う月曜日。

春眠暁を覚えずである。

仕事帰りに、いつもの見回り。

本日のブルーベリー巡視では、ケムシ一匹も見当たらず。

ケムシ供給システムに故障が生じたか?それとも弾が尽きたのか?
どちらにしても、あの黒いモゾモゾが視界に入らないのは、気分が良い。


クマバチが、あちらこちらと浮気をしながら、ブルーベリーの花の蜜の味比べをしている。

ハチが驚いて逃げないように、デューク東郷にならい寡黙な忍耐力で、じっと静かに動かず観察。

面白いもので、ゆっくり時間をかけて蜜を集める品種もあれば、さっさとカラスの行水のように店じまいしてしまう品種もある。

ブルーベリーの蜜の味に違いがあるのか?

花びらに頭を突っ込んだときの、蜜の吸いやすさか?

おそらく後者と思われるが、いずれにせよ、このクマバチの熱心な仕事は評価せねばなるまい。ありがとうございます。

クマバチの猛烈な功労者っぷりに感心しつつ、今年のブルーベリーは豊年満作、村は総出のおお祭りばい!とうすら笑っていると、ブルーベリーの根元に、小指の爪ほどの、小さな青虫を発見。

マルチ用のチップや枯れ枝の、至るところに、夥しくもユラユラとひしめきあっており、バリっと目が覚める。

いったいどちら様のお子なのか?

どんな種類のちびっ子なのかは気になるが、ここはプチっとご退場願う。

愛用のニトリル手袋がない為、今回は素手でのストロングスタイル。

指先に青いおつゆがぴゅっとほとばしり、心なしか気分が沈む。

あぁ。

しかし、迷ってはいられない。敵は前線を突破し、ブルーベリーの枝葉に猛進しつつある。

右手・左手、休むことなくプチプチといわせ、こまい青虫はあらかた退場。御免あそばせ。

かがみすぎて痺れてきた膝をさすりさすり、ブルーベリーを一巡してまわると、愛するノビリスに、3センチ以上はある青虫を確認。
うねる緑が憎々しくもあり、薄気味悪くもあり。

さすがに、これ相手にストロングスタイルはきついので、木の枝を使ってヒットエンドラン。
今日の見回りは無事終了。

ぼちぼち帰ろうかとしていると、キイロアシナガバチがブンブンと唸る羽音を響かせながら登場。

ブルーベリーの木々の間を飛び回ったり、葉の影に潜り込んでいる。

どうやら餌となる昆虫を探しているご様子。

アシナガバチは、イモムシ・ケムシをご馳走にする、私にとっては立派なガードマン。
アルソック体操のお姉さんより役立つ、畑のアウトロー。

しばらく木々の間を探っていたが、めぼしいものはないと判断したのか、雑木林の彼方へ行ってしまった。


随分幼い日のこと。

親戚の家で、アシナガバチ相手に、調子にノってイタズラしたら、反撃されて首を刺されたことがある。

確かあの時は、アロエの葉っぱをすり潰して、痛む首に塗りつけた。

アロエが効いたかどうだかは忘れたが、アシナガバチを見ると思い出す。

いつかの憎いあんちくしょうも、今では心強き戦友。

畑のイヤラシイ闖入者どもには、あの黄色いガードマンの鉄拳制裁を期待しつつ、青いおつゆで濡れた指先を、おばの家の流し場で洗う、今日の夕暮れ。

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