ビワの幼木、娘を嫁にやる心境

果樹園を切り開いていたときのこと。

鬱蒼と繁茂する草木の下に、虫にかじられ、風雨にこすられ、
ボロボロになった葉を頼りなげに広げている枇杷の幼い苗木があった。

絶倫の葛のツルに押さえつけられ、凶暴なイバラの枝にいじめられて、身をよじらせている姿はなんとも儚げ。

叩かれ、しごかれ、体をくの字に折り曲げて。

しかし、頭はきっと天を向いて、寡黙に大地を踏みしめていた。

畑の北側にあった(過去形なのはスモモ定植にて伐採したから)枇杷の木から生まれた、実生苗である。

その数、20本以上はあっただろうか。
何本かは作業中に誤って、踏みしだいてしまっていた。

枇杷は種が大きく食い出が無いが、あっさりとした甘さが心地良い。

憂鬱な梅雨の季節を、優しく和らげる初夏の味覚。

地元、長崎の果物といえば枇杷である。好きな果実だ。


このまま畑に植わっていたのでは、私の可愛いスモモや桃と競合してしまう。

数本を、ブルーベリーを植えているおばの家の空き地(土手)に植えて、葉が切れていたり、ボロボロになっているものは、家の玄関先に緊急避難。


402枇杷1

402枇杷2

その数、10本。3つの植木鉢に数本ずつ、まとめて植えている。


枇杷はほっておいたら、家も傾くというほど大きくなるらしく、『家の庭に植えてはいけない』とうちのオババも言っていた。
いつかは手放すことになる。

今は幼い乳飲み子だが、しばらく可愛がって、育ててみよう。

良さそうな里親がいれば、涙をこらえ、嫁に出すことにしよう。

実生で、素性のわからない、‘どこの馬の骨’と言われても仕方がない、名も無き日陰者であった、この幼木が晴れの門出を迎えるまで、面倒をみることにする。

問題は、『桃栗三年柿八年』ではないが、少々実なりが遅いことと、実生苗の実は小ぶりになるとのこと。

嫁ぎ先が老い先短いと、実がなるのが早いか、あの世に行くのが早いか、というガチンコレースに。

可愛い娘の嫁ぎ先は、婿さんだけでなく親もよく見て、慎重に選ぶことにする。


植木鉢に枇杷を植えたというだけの話。

それが、芦屋雁之助の『娘よ』的展開に帰結したのはなぜだ?。

comment

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藻の上の旦那さま

初めまして。
ビワですが、我が家でも、食べたビワの種から発芽して、
庭の20cmほどの幅のところに植わっています。
一昨年は、20個ほどの実が食べれました。
昨年は、2個だけです。
今年は、、今のところ小さな実がたくさんできています。
『くらしの花 大図鑑』には、
「鉢植えは、植えつけ後遅くても3年目には開花、結実(自家受粉)する。」
と書かれています。
鉢植えで、育ててみたら、どうでしょうか。
美味しいビワが、食べられるかもです。

No title

とっくん様、こんばんは。

鉢植え栽培とは気が付きませんでした。

成長の見込めそうなのを残して、育てるのもいいかもですね。
情報ありがとうございました^^

No title

枇杷の苗もびっくりの妄想です!!
そこまでするか~~~Σ(゚Д゚ノ)

じゃぁ、
それを踏んずけた誰かさんはどうよ。。??笑
可憐な枇杷娘をどうか大切に。。♪

No title

なおさん様、こんにちは。

>それを踏んずけた誰かさんはどうよ。。??笑

そうなんですよ。
だいぶ踏み散らかしてしまいまして。
せめてもの罪滅ぼしの意味も含めまして。

嫁に行ったら わがまま云わず

可愛い女房と 云われてほしい

そんな気持ちで育てます^^
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Author:藻の上の旦那
玄界灘に浮かぶ壱岐で、果樹栽培に勤しむ中年です。
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