入院生活 その五 諸々満たされない安定期


入院生活も五日を過ぎると、体の調子も上がってきた。


痛み止めは使わなくてもよく眠れるようになり、食欲も普段通りに湧き上がって、あれだけほしくなかったご飯も、三度三度の飯の時間が待ち遠しいと感じるほどになっていた。


腹が満たされ、夜も眠れ、心身の状態が正常になるにつれ、第三の欲望がもっこり頭をもたげ始める。



性欲である。

人間の欲望のうちで一番強いと思っていたこの衝動。


実は食と眠りの二つに支えられて、初めて目を覚ますことを思い知らされた。


人間にはやはり、体を動かすエネルギーと、メンテナンスをする時間が大切なのだ。

それがあっての生殖活動。


人、衣食足りて礼節を知るではないが、人、眠食足りて肉欲を知るのである。





この数日間。


殆ど息をしていなかった私のセガレ。


留置カテーテルを挿入されて、いじらしく萎れていた私のライフル。


腹の痛みで身をよじりながら苦しんでいた時、中に入らんとばかりに縮こまっていた彼。


だが今では、栄養と休息の助けによって、元気に復活。



私よりも早く起きるタフマンに。


16歳の朝が戻ってこようとは思いもよらぬ話。






さて。


このころから私の入院生活はあるものとの戦いにかわっていた。




暇である。


ベッドの上で、とにかくすることが無いのだ。


本を読んだり、ケータイをいじって過ごすが、すぐに限界がくる。



時間がたたない。


やることが無い。



以前、知人の入院見舞いに行ったとき、ベッドで休めていいなあと冗談を言っていた私であるが、その時の知人が、暇だ暇だと漏らしていたのが、今は身に沁みてよくわかる。



病気療養中の身ゆえ、大人しくするのが当たり前であるが、することが無い時間を過ごすこともなかなかに難しい。




加えて、殆ど手のかからなくなった私。


入院当初は、何度も様子を見に来てくれた優しい看護師さんも、今となっては検温と配膳くらいしか来てくれない。(当然のことである)




しかも欲望は容量いっぱい。


暇と欲を体の内でたぎらせる日々。



たまに来る若い看護師さんで、あんなことやこんなことを勝手に妄想して遊ぶという、実に変態的楽しみで時間をつぶすことに。



人間暇を持て余すとろくなことを考えない。


小人閑居して不善をなすとは私のことか。





※聖なるイヴにこのような下品なエントリをUPする私。


皆様に素敵な夜が訪れんことを。

Merry Christmas!

comment

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No title

病院とは羞恥心をズタズタにされるところですな。
わたしも尾骨結核という珍しい病気にかかったとき
看護師さんにケツを突き出すというポーズを要求され
とても恥ずかしい思いをしたのですが
退院するころには堂々と突き出す自分がいました。

No title

ホントに手が掛からないとなると、ちっとも見てもらえなくなりますよね。(笑)
隣のベッドの爺ちゃんは、そのためにクレーマーになってたのか。。。f(^^;)

No title

入院って、プライベートな空間は
トイレかお風呂しかないですよねぇ。
看護士さんが用事で来る時とか
「〇〇さ~ん」って言いながら、返事も待たず、
もうカーテン開けちゃってるし…おぃおぃe-330

調子がよくなってきた頃は開けっ放しでもよかったけど、
具合が悪くてキツイ時に
用事が済んだ看護士さんが
カーテン開けっぴろげで戻って行っちゃうと
廊下から丸見えで、ホント辛かったですわ~
こんな恰好なのにぃ・・・みたいな。


No title

メリークリスマス♪

なにはともあれ、
お二人ともお元気になられたようで!(笑
16歳、
なんともお若い!
そこまでいっちゃいましたか!!

Re: No title

marupoteto様、こんばんは。

鼻骨結核とは初めて聞きましたが、珍しい病気ですね。
今はお変わりないんでしょうか?

>看護師さんにケツを突き出すというポーズを要求され
>とても恥ずかしい思いをしたのですが
>退院するころには堂々と突き出す自分がいました。

人間、慣れってもんはすごいものですね。
私、お尻の穴までは見られたことはないですが、もしその状況になったら
初めは恥ずかしがりながらも、最後は喜んで尻を出す自分が想像できます。

Re: No title

akkyan 様、こんばんは。

そうなんですよ。
こっちは暇してるから、看護師さんとのトークを心待ちにしているのに、
誰一人来てくれないw

> ホントに手が掛からないとなると、ちっとも見てもらえなくなりますよね。(笑)
> 隣のベッドの爺ちゃんは、そのためにクレーマーになってたのか。。。f(^^;)

いますよね。
寂しいからコール連発する人。
看護師さん達にはうざがられているかもですが、
そのおじいさんの気持ち、わかります。

Re: No title

paya様、こんばんは。

確かに病院で個人の空間を維持するのは難しいでしょうね。
特に四人部屋だと、合宿みたいになってるし。

気が利く看護師さんなら、カーテンを閉めていってくれますが、
気にしない方だと丸見えですもん。
しかも、自分が調子悪くて動けないときは余計にイヤですね。

私は基本、カーテン閉める派です。
ですが、開けられたらしょうがないやとほっときました。
見るなら見れのスタンスです。

Re: No title

なおさん様、こんばんは。

退院後から日経平均なみのV字回復。
高値更新を続けております(なにがだ?)

人の運命も下半身も、上向いたり下向いたりのジェットコースター。
人生楽ありゃ苦もあるさ~です。
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Author:藻の上の旦那
玄界灘に浮かぶ壱岐で、果樹栽培に勤しむ中年です。
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